こんにちは。とらなかです。
国内でも有数のインディーゲームイベント、Bit Summitが今年も開催されました。
読者の中には今回も参加したよ!という方もいれば、京都が遠くて参加を見送った方、もしかしたらこの記事で初めて存在を知った方もいるかもしれませんね。
かくいう僕も、なかなか参加はできなったのですが、今年は嬉しいことに縁あってビジネスデーに参加させてもらえました。なので、その盛り上がりをお届けできればと思います。
本記事では、どうしても遊びたいあのゲームをパブリッシングしている「Critical Reflex」さんの魅力について、たっぷりとお伝えしていきます。
事前にいくつか体験版をプレイ
Critical Reflexさんのブース紹介&インタビューを志願しましたが、パブリッシャーを意識したのは今回が初めて。『Buckshot Roulette』や『No, I’m not a Human』など、知っている有名タイトルはあるものの、まだまだ知識が足りないと考えました。
そこで、インタビュー内容を考えるためにも、Steamで現在遊べる体験版をいくつか遊んでみました。
中でも個人的に気に入ったタイトルを3つ紹介します。
Altered Alma

『Altered Alma』はサイバーパンクな世界観で、組織から追われる主人公アルマの物語を描く2Dメトロイドヴァニア。
最初に扱える攻撃方法は剣のみで、パリィを狙いながらの近接戦闘に緊張感があります。

アートワークもとても綺麗な上に、仲間にしたキャラとは会話が可能で、なんと好感度を上げていく恋愛要素まであるようです。

気に入ったキャラと、この大きなベットでイベントが起こったりするのか…気になります。
Cucina Stellata

『Cucina Stellata』は、片田舎の一軒家で料理をしていくローポリゴンホラー。
ホラーといっても、大きい音が鳴るようなジャンプスケアでは無く、じわじわと不穏な雰囲気が染みていくタイプ。
調理時にクリックやマウススライドなどを駆使していくのですが、効果音が心地よくて楽しいです。

体験版は短めながらも、衝撃的な展開が忘れられません。まだやっていない方は体験版だけでもぜひ試してみてほしいです。
GIMMIKO

『GIMMIKO』は、独特な世界観が続いていく、2Dダイスアクション。
ダイスを拾っては投げて、かなりわちゃわちゃなウェーブ戦を繰り返してボス討伐を目指していきます。

使用するダイスは、数を増やしたり面の効果を入れ替えたりと、かなり自由度が高いです。
ジャンプで相手を踏んだり、アクション性も高めなので、世界観が肌に合いそうな方はぜひ触ってみてください。
いざCritical Reflexブースへ
インタビューの質問も考え、いよいよ当日の朝。
インディーゲームのイベントとは思えないほど、豪華な会場が出迎えてくれました。
近年は大企業がパブリッシング事業を始めたりするケースもあるので、企業ブースがどこも華やかです。

その一角に、存在感バツグンのCritical Reflexブースが!

特に目立っていたのが、『TANUKI: Pon’s Summer』の鳥居。
そう、僕がCritical Reflexさんへ志願させてもらったのは他でもない、自称タヌキ好きとしてこちらの作品を遊ばせてもらうためです。
インタビューまで時間があったので、その前にさっそく試遊させてもらいます。

ブースに入って驚いたのが、会場にはPCが10台以上あり、どの台でも好きなタイトルを選んで試遊できるようになっていること。
1台でも空いていれば、並ぶ必要が無いので便利すぎます。全国で導入してほしい。
念願のTANUKI: Pon’s Summerを体験
本作は主人公タヌキのポンが、神社を直すためBMXで街中を奔走する3Dアドベンチャーです。

この愛らしいフォルムに、キュートな帽子。必死に自転車を漕ぐ姿。最高です。

主人公にばかり目がいっていましたが、住人たちもかなり個性的な面々が揃っています。
郵便局のお姉さんがちょっと古風で素敵。
今回のデモ版では、いくつかの荷物の配達やサブイベントで遊ぶことができました。

自転車で前に進みたい時は、アクセルボタンではなく、スティックを前に倒す入力方法。なかなか慣れませんでしたが、その分だけトリックを決めて宙に浮いた時の快感が気持ちよかったです。
さらに、表示されるスコア表記の達成感と、走っている時の疾走感。フリーランゲームの楽しい要素がしっかり詰まっています。そのままあたふたと配達をしていたら、あっという間に試遊時間を過ぎていました。

試遊後はオリジナルのトートバックをもらいました。ここにも愛らしいポンが描かれています。
Bit Summitのような、ゲームの展示会でもらったフライヤーを入れるのに重宝しそうです。
鳥居の裏には異質な扉

TANUKI: Pon’s Summerの鳥居の裏には、これまた存在感たっぷりの扉が。
こちらはなんと、人気作No, I’m not a Humanの体験型スペース。
実際に扉の覗き穴を覗いて、その人物を招き入れるか銃で撃つかを選ぶ体験ができます。

最初に係のお兄さんに、どんな人物が怪しいのか説明を受け、いざ挑戦。
特に怪しいと思う点は無かったので、ドアノブを捻り、中へ招き入れましたが…
残念ながら、招かれざる客だったようで一発アウトでした。
ゲームを遊んでいたらもう少し特徴を掴めたのかもしれませんが、悔しい結果となりました。

参加記念のキーホルダーが猫ちゃんとおじさんの2種類から選べました。
せっかくなのでかわいい猫ちゃんをチョイス。本家ゲームの方も遊んでみたくなりました。
Critical Reflexに質問タイム!
予定していたインタビューの時間になり、ブースで対応してくれたのはHead of Operations(統括責任者 )のJulie Ogurtsova氏。
広報担当のような方が対応してくれるのかと思っていた上に、ライターとしてインタビューするのも初めてだったので、正直かなりビビりました。
でも逆に僕のような新参者の方が、一般に近い感覚でお話を聞けるのかも。
まずはCritical Reflexがどのようなチームなのかお聞きしました。
実績は度外視で面白そうであれば半ば強引にパブリッシング

6年程前に、独自性のあるゲームをパブリッシングするという共通のビジョンを持ったメンバーが、別々のパブリッシャーから集まることで生まれたCritical Reflex。
パブリッシャーの意向として開発者の実績は重要視しておらず、過去に実績が無くとも尖っていて将来性のある作品に対し「面白そう!」と感じれば、半ば勢いでパブリッシングに動き出していたそうです。
なんだか、冒頭の僕と同じような考えで親近感が湧きます。
例えば、Critical Reflexの代表作ともいえる「Buckshot Roulette」。itch.ioでこの作品の小さなデモを見つけたとき、チームの皆さんは「これは良いゲームだ!!」と一目惚れし、即交渉しに行ったとのこと。
開発者さんはいくつかの小さなゲームをitch.ioで公開していましたが、Steamで売ることは想定しておらず、その背中を押すところから本格的に活動がスタート。

その後、Critical Reflexのチームが「マルチプレイを盛り込んだら絶対に面白い!」と提案するも、開発者さんは膨らむ予算を前にして消極的に。そんなときも背中を押し続け、結果的にマルチプレイが実装されたと教えてくれました。
そうして4年の歳月をかけて完成したのが、ヒット作「Buckshot Roulette」。
ヒットする作品ひとつひとつに、こうしたドラマがあることに感動しました。
私たちにできるのは「最強のビジョンに追い風を吹かす」こと

これらヒット作がどのようにして生み出されるのかを伺うと、背中を押せたとしても全員が全員成功するとは限らないと教えてくださいました。その点、Buckshot Rouletteの開発者さんは、当初から最強のビジョンを持っていたそうです。
Julie氏は「私たちは開発者が秘めるビジョンを形にして、追い風を起こしただけです」と仰っていました。逆に、思い描いているビジョンが弱いと、パブリッシャーとして手伝えることには限界があるとも。
また、こうして作られたゲームを模倣する作品が現れても、どこかを少し変えたような中途半端なクリエイティブでは結果は伴わないと思いますとも仰っていました。開発者が「一貫した独自の視点」を持っていることが、ヒット作を制作する秘訣のようです。
この話を聞いてからブースを改めて見ると、確かにCritical Reflexがパブリッシングしている作品は、どれも一癖二癖あるものばかり。
そして、この作品たちを支持する人達が多い理由も垣間見えた気がします。
日本作品のピッチもウェルカム!でも英語ができると嬉しい

いまCritical Reflexがパブリッシングしている『TANUKI: Pon’s Summer』は3年前にBit Summitで見かけてスカウトされたそうです。
そしてCritical Reflexの人たちはTGSなどで日本を訪れる度に、秋葉原や渋谷に必ず行くほど日本の文化が大好き。いつでも日本の開発者のピッチは受け付けていると言っていましたが、言葉の壁はやはりあるので、英語ができると助かるとのことです。
僕も今回、目の前でお話を聞かせてもらいましたが、翻訳の方頼りでリアクションが遅れてしまい、耳が痛い限りでした。
日本でも、Critical Reflexと上手くマッチする開発者はまだまだいると思うので、今後そうしたタイトルが増えると嬉しいですね。
おすすめタイトルと探し方

今回、出展している中で特に推している作品をお聞きしたところ、つい先日発売された『Burden Street Station』を挙げてくれました。
個人開発者が作っているナラティブアドベンチャーゲームで、まさに激推しだそうです。

体験版を触りましたが、かなりアートな世界観が広がっていて、「これがCritical Reflexとマッチしているということか!」と納得できる作品です。
どうやってこのような独特な作品を探しているのかも尋ねてみました。
Julie氏が言うには、自分の好きなものだけを取り上げている配信者やレビュワーの中で、フォロワー数が2万人前後。そういった特定のゲームを続けるタイプのマイクロインフルエンサーから情報や観点をもらうことが多いそうです。
僕も日々面白いゲームを探しているので、参考になります。
常に独創性を追い求めるパブリッシャー
お話を伺ったことで、Critical Reflexは常に斬新で、独創的な創作を追っているパブリッシャーであることが分かりました。
これまで作品をパブリッシャーの色で見るという視点が無かったのですが、今後彼らがどのような発見をしていくのか、目が離せません。

最後にお写真を撮ってもらったのですが、勝手が分からずツーショットを撮ってもらいました。
後でどう考えても僕が写りこむ必要なかったことに気付いたのですが、一緒に撮れてうれしかったです。今後も、お話を聞いた人と積極的に写真を撮っていきたいと思います。
この場を借りて、インタビューを受けてくれたCritical ReflexのJulie Ogurtsovaさん、翻訳をしてくれたUKIYO STUDIOSの高橋さんに感謝を申し上げます。
また機会があればお話しを聞かせてもらえたら幸いです。