可愛いキャラが自分の信念をダンスでぶつける電脳SFベルスクアクション『亜電』紹介

印象的な特徴を持つ作品に期待する反面、ゲームとして愚直に向き合えるのか心配になる。無名のブログを漁って必死に生きた声を探し、ただの日記みたいな文章に巡り会う機会も減ってしまった。

SNSを覗けばいつだって刺激的な動画が溢れている。注目を集めそうなシーンでタイムラインはごった返し、エンタメ的な面白さとして消費されていく。遊ぶことなく忘れさった作品も少なくない。

正直な話、今回紹介する『亜電』のことを舐めていた。でも可愛いだけじゃなかった。見ず知らずの誰かがこの記事を見つけて、自分も遊んでみたいと思ってくれることを祈って記事を書こうと思う。

激カワキャラと強制ダンス
イケてるテキストを添えて

▲出会って5秒で即ダンス

『亜電』は相手にぶつかってダンスで倒すめっかわベルトスクロールアクションです。ボス戦で相手の体力を削ると特殊演出が発生し、ボスを巻き込んだ強制ダンスが始まります。とてもカワヨイ。

ボス戦は敵ごとに固有の『アウターアート』と呼ばれる必殺技を持っており、発動時のカットインが超イカしてます。キャラの特徴はもちろん、考察しがいのある言葉も入っているので伏線回収も。

▲テキストが良すぎる

通常ステージは「人」に死を与える「暴」との戦闘が中心なのでダンスは使用できません。その代わり、相手を掴んでぶん回せます。複数の相手を巻き込んで攻撃できるので、これはこれで気持ち良いです。

一部アクションでパリィ等も必要になりますが、基本的に難易度は低め。ベルトスクロール特有の軸合わせに苦戦するかもですが、敵にやられながら1週クリアしてみるといいかもしれません。

▲真っすぐぶつかるだけでOK

敵との戦闘がしんどいと感じる人は、稼ぎステージを活用してキャラクターを強化することもできます。体力や回復量増加はもちろん、攻撃力UPなどで難易度が低下するので積極的に活用しましょう。

ベルスクに馴染みのない方もいるかもしれませんが、体当たりは軸さえ揃っていれば大体当たります。距離を調整する繊細な戦闘でもなく、大きく避けてポコスカぶつかる戦闘なのでご安心を。

伏線だらけのサイエンスフィクション

▲みんなが驚く冒頭のシーン

個人的に注目して欲しい部分はストーリーです。冒頭で紹介した天井から降ってきた「とあか」の正体や、一部の敵キャラが「人」「暴」などの概念として扱われているのか全部に伏線があってアツい。

今作はSF要素を中心に構成されており、『電脳』の世界観が鍵を握っています。ファンタジーではありません。物語に芯が通っているからこそ、各キャラの人物像が浮かび上がって盛り上がります。

▲徐々に染みてきます

なんの変哲もないサブキャラかと思いきや、物語の核心を握る超重要な人物だったり、可愛いな~と思っていたキャラが重い感情を宿していたり、我々の好きなモノを背負って作られた感じがします。

数時間で遊び終わるボリュームなのに骨格がしっかりしてて、シナリオを作るのが上手いなと感動しちゃいました。過去作の世界観を踏襲しており、ブレずに一貫したコンセプトがあるのも良いですよね。

▲誰かにとっての正義は誰かにとって悪なのよね

また各キャラのセリフから時系列を整理すると、上手いこと話も噛み合うので考察勢も気に入ると思います。初見の人が「あっ!お前…えっ!!」となるところを想像するとニヤニヤが隠せません。

謎を残すことで妄想を膨らませ、真相に迫らなくても可愛いダンスでお腹が膨れます。必要な情報だけを断片的に見せることで、プレイヤー側に情報を補完させるのが超上手い作品なのでおすすめです。

HARF-WAY コマーシャル

キャラの深掘りが丁寧で良すぎるのでネタバレなし紹介

▲キャラを知ると亜電は6倍面白くなります

これから遊ぶ人に向けて、ネタバレを避けてちょっとだけキャラ紹介します。「こんなキャラがいるよ~」って情報を見てワクワクしたいタイプなので、自分ならこれが読みたいって視点で書きました。

ホントに何も見ないで遊びたい人は、このままストアに行って即買いしてマッハでクリアしましょう。そして狼狽えて余韻に浸ってから、またこの記事に戻ってきてここ読んでください。

【storeリンク】
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👉キャラ紹介をスキップして続きを読む

ということで、接続を切ります。

はい、大丈夫そうなのでキャラ紹介に接続します。相当ぼかして当たり障りない紹介をするので、こんなキャラ居るんだ~くらいの感覚でお楽しみください。

とあか

▲おっとり長身キャラ。一番好き。

空から降ってきた記憶喪失中の長身アホ毛キャラ。冒頭で「こばこ」と出会い、溢れるパッションからダンスを覚える。出だしから踊って暴れて急展開になりますが、物語を進めるとこの子の正体も分かります。

こばこ

▲ホントに良いヤツ。一番好き。

ゲーム開始直後にソロライブを行っている謎の少女。ファンアートとかでよく見かける。最初はこのキャラを操作するゲームだと思っていました。とあかにダンスを授けた良き親友キャラであり重要人物。

いのい

▲嫌いな人はいない。一番好き。

暴に関わるのは辞めろと勝負を挑んでくる黒髪カメラガール。なんで怒っているのかは進めると分かります。カメラを持っているということは、写真に関する能力を使ってきそうですね。

なの

▲女性からモテるタイプ。一番好き。

こばこの先輩。色々な人物と面識がある穏やかな人。花をモチーフにした技を使ってきます。亜電の世界を愛する良い人だけど芯が強いので、誰かと何か問題を起こしそうですね。

たがね

▲肩車が良く似合う。一番好き。

空から降って来たことを告げるといきなり襲ってくる。火力が高くてパリィを使った戦闘ギミックもあるので戦い甲斐のある武闘派ボス。何か色々知ってそうな雰囲気ですね。

あぷて

▲目を開けた方がかわいいと思う。一番好き。

操作キャラを強化してくれるショップ店員。とあかのことを知ってそうなオーラを出してます。序盤の難所というか門番的な強さだと思う。変な人っぽいけど実は知識人だったりする。

すずめ

▲知らない人も多いかもしれませんがギャルに悪い人はいないので、一見悪そうな人っぽいオーラ出してるけどコレは一種のベジータ的なやつであって本心では優しい心をもったいい子なんです。これマジです。メラビアンの法則って心理学用語があって、人間の第一印象は外見と話し方で約90%決まるといわれているんですが、そんなの上回って後半にグッとくる展開になるのでホントに最後まで遊んで結末を見届けて欲しいなと思っております。守りたくなる弱さよりも気の強そうな人が不意に見せる弱さとかの方が惹かれるじゃないですか。アレ良いですよね。あぁ、そういう部分見せてくれるんだと思うと一気に来ますし、期待を裏切れないなって思っちゃいますよね。自分で書いてて騙されそうな性格してるなって思いますが、先ほど書いたようにギャルに悪い人は居ないので安心して背中を預けられますよね。

やたら強いボス。そりゃ好きですよ、はい。

人&暴

▲概念??

おいおいおい。

キャラじゃ無くて概念かいっ!!
おいおいおい、罪なき人を殺すんかいっ!!

と思ってました。

亜電の魅力はダンスだけじゃねぇからな!

▲それしか言う言葉が見つからない

開発者さんのやりたいことがあって、それが独りよがりじゃなくてメッセージ性を持っていて、キャラやシナリオが客観的に見ても面白くて、こういう作品が増えて欲しいなと素直に思う。

個人開発者がどうこうとか、インディーゲームがどうこうみたいな色眼鏡はどうでも良い。面白かったから紹介しました。次回作も楽しみにしているので続編じゃなくても何か作ってくれたら嬉しい。

最後の最後に自分語りになってしまいましたが、俺たちの好きな展開を盛り込んだ素敵なダンスアクションなので、ぜひ自分で遊んでキャラの感情を受け止めながら狼狽えてください。

ダンスしかなし

〈詳細情報〉

ゲーム名亜電
ジャンルベルトスクロール激かわダンスアクション
ストア価格980円
リリース日2024年12月12日
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