なんか面白そうだけど何やってるのかイマイチ分からない。そんな作品に出会うとワクワクする。言語化しにくい面白さに直接触れ、自分なりの解釈で作品と向き合うのはゲーム探しで一番の醍醐味だと思う。
『Motordoom』は見るからに怪しい。初代PS風の荒いテクスチャ。血溜まり,臓物,デスメタル。チェーンソー付きモトクロスバイクでトリックしながら銃乱射。気になりますよね。いま紹介します。
モトクロスバイクでトリック決めながら銃を撃ちた~い
『Motordoom』はモトクロスバイクで無双を楽しむTPSです。技を繋げてハイスコアに挑戦する『フリースタイル』じゃなくてシューターなのが熱い。ちなみに自動射撃なので運転してるだけで敵は溶けます。
今作の特徴は、スコアが『経験値』となっている点。やり込みが自機強化に繋がる仕組みが面白い。グラインドやスピンなどのトリックを繋げれば、階段飛ばしにレベルアップすることも可能。上手ければ上手いほど経験値が増えるシステムって痺れますよね。
難しく聞こえますが、ジャンプしながらくるくる回るだけでポイントは貯まるので割とゆるめ。最初こそ何をどうしたら良いのか狼狽するものの、慣れてくるとウィリーでぶいぶい言わせられます。
さらに今作はローグライト仕様のため、愛機の恒久強化も可能。ショットガンとチェーンソーを搭載して馬力のあるエンジンに乗せ換えれば、悪魔達の群れに突っ込んで轢き殺せます。
雰囲気でボタンを押して技を決めるだけではスコア(経験値)が足りずにボコされますが、トリックを学んで組み合わせると比例的にスコアも伸びます。魅せるプレイを自然と目指したくなる設計が施されており、こりゃ遊びたくなるよなぁと思いましたね。
『トリック』の種類を頭に入れて経験値爆上げを目指すべし
今作は操作がとにかく難しい。複数のトリック(技)を繋げないと満足する経験値がもらえないため、フリースタイルに馴れていない人は面を食らいます。少なからず自分は苦戦しました。
とはいえ、遊んで欲しい作品なので基本的なアクションについて触れようかなと思います。
スピン&フリップ【テキトーでOK】
基本となるトリックの一つ。空中で前転したり後転したり、バイクを身体から離してくるくるさせる技を指します。難しいけどド派手な技が多め。
成功するとスコア倍率が増えるため、ジャンプ台などで高さを稼いだ際には必ず入れ込みたい。
フリーズ系【別の動きと合わせる】
空中でポーズを決めて身体を固める技。別の技と組み合わせると見栄えもスコアも爆上がり。スピン系と比べて低難易度ですが、経験値的にも大切な基本技。
転倒リスクが少なくゴリゴリ詰め込んでも全く弊害がないので、とりあえずぶち込みたい。
グラインド【コースの下見が重要】
レールを滑るテクニック。成功した瞬間にスコアが倍になり、姿勢を維持している間はスコアが増え続ける。出来る場所を事前に確認しておくのが吉。
注意点としてバランスの概念があるので、何も考えずグラインドすると爆速で転倒します。
壁走り&壁蹴り【もはやマリオ】
今作で一番面白い超有能トリック。壁に貼り付いたり壁ジャンプで高所移動したりと自由度が爆上がり。レールを乗り継ぐ際に活用すればコンボも長続き。
挙動に馴れるまで時間は掛かるものの、仕組みが分かると忍者みたいにぴょこぴょこできます。
ウィリー【実は必須テク】
地味だけど重要な基本技。前輪もしくは後輪を持ち上げて平地を走るテクニック。走行中はスコアが常に上昇するので隙あれば狙っていきたい。
ジャンプの着地からウィリー走行に移行できるため、何もない場所でコンボを繋ぐためにも必須です。
気分は狂ったスタントマン
低予算ゾンビ映画風のチープな味わいも今作の魅力。粗いテクスチャと罵詈雑言が飛び交うデスメタルの相性も抜群で気分もアガります。また初代PSっぽい古めかしさも感じられ、面白さのなかに情緒的な香りも。
チェーンソーとショットガン。ゴア表現と血しぶき。ローポリゴンとデスメタル。もはやラーメンとチャーハンみたいな安心感。ブーマーシューター味を残しつつ、FMX(フリースタイルモトクロス)の作風に寄せているのがめちゃくちゃおもしろいなと。
ボコボコとでてくる謎のクリーチャーをチェーンソーで引き裂いて血だまりを作ったり、fuck you!を連呼するBGMに合わせてウィリーしたり最高にロック。ロードキルとはまた違った気持ちよさがある。
自由に動き回ってトリックを決める作品に馴れていない人が楽しめるのかと言われれば分からない。だけど、これだったら楽しみながら上達できそうだなって思ったんですよね。見た目はハードコアな感じもするけど、血とゴア表現をオフにすれば遊びやすいので是非挑戦してみて欲しい。
【ゲームリンク】
https://store.steampowered.com/app/1894720/Motordoom/
終わり。