RPGの基本は相手の弱点を突けるパーティを組み、効率的に敵を捌くこと。単純な力関係だけでなく、ジャンケンのような三すくみ属性を有効活用するのが勝利への近道とされています。
ではもし、相手の属性を好き勝手に弄れるとしたらどうでしょうか。やってることは同じでも、パーティメンバーを固定して無理に戦う必要はありません。燃えてる敵に草を投げつけて大ダメージ!といった芸当ができたら面白いと思いませんか?
今回紹介する『Re:Night ― 終わらぬ夜』は、攻撃時に属性を後付けし、強引に弱点を生み出せるデッキ構築型SRPGです。要するに、敵も味方も属性がコロコロ変わります。システムは独特ですが、面白い作品なので紹介させてください。
この記事は『ハリソンワールド』様よりゲームキー提供を受けて制作しています
無属性から属性じゃんけんが始まる新感覚SRPG

『Re:Night ― 終わらぬ夜』は、ストラテジーRPGとデッキ構築型ローグライクを掛け合わせた作品です。オーソドックスなSRPGのようにも見えますが、戦い方はほかの作品と多少異なります。
同ジャンルの他作品と比べて一番大きな違いは、「属性の取り扱い方:です。従来のRPGでは固有属性を持ったキャラクター同志をぶつけ合いますが、本作は敵味方問わず「無属性」で統一されています。

「メラメラと燃えている敵がいるから水属性のキャラをぶつけよう!」といった戦略は一切ありません。したがって戦闘直後は、どんな攻撃をしても弱点を突くことはできないのです。
ではどうやって、三すくみの関係を生み出すのか?
答えは単純で「敵を殴ればいい」のです。攻撃カードには属性値が含まれており、攻撃を当てると属性がストックされます。つまり本作は、属性を後付けで蓄積しながら三すくみの攻防を行うのです。

草まみれにしてから燃やしたり、燃やしまくった後に水を掛けたり、びしゃびしゃに濡らしてからスコップで殴る感じですね。俗にいうコンボによって三すくみを形成していく流れを取ります。
属性ストックは最大5つまで貯まり、弱点を突くとカウント分のダメージが発生します。与えるダメージが最大5倍に増えるわけです。2倍攻撃なんてチンタラやってる場合じゃありません。

攻撃時に属性を付与する都合上、相手の弱点に合わせたメタ構成はほぼ存在しません。もちろん、得手不得手があるので相性こそあれど、属性に縛られないパーティ構成を組めるのが良き点だなと思いました。
分かりやすくいうと、こちらのキャラが腐りにくいんです。従来のRPGだったら水属性のボスに火属性を連れていくのを躊躇しますが(弱点を突かれて不利になるため)、このゲームだったらノンストレス。
属性の押しつけ合いを戦闘中におこなえるため、立ち回りさえ上手ければ何とかなります。「好きなキャラだけどあのボスに弱いからチョット…」とか悲しいじゃないですか。しかも、後述する「やり直し」機能とも相性が良いんです。
間違えても問題なし!スーパー補助輪機能「巻き戻し」

本作は豊富なやり直し機能が用意されており、ほぼ全てのタイムラインに時間を巻き戻せます。
・一手戻る
・ターンの最初に戻る
・一つ前のターンに戻る
・戦闘開始時に戻る
巻き戻し機能は回数無制限かつノーリスク。爆アドを狙えるので、SRPG玄人でもない限りは使い得です。ヌルゲーになると感じたら自分で縛ればいいだけですし、個人的には便利な機能で良いなと思いました。
難易度の緩和措置だけでシステムを褒めているのではなく、巻き戻しを活用すると詰将棋的なゲーム体験にシフトチェンジしていくのが面白いんです。


手札に引き入れるカードは固定のため、何度やり直しても使えるパーツは変わりません。しかし、敵の攻撃パターンを逆手に取り、攻撃順を入れ替えると上手く切り抜けられたりするのです。
多くのSRPGはパーティ属性によって一方的な試合になりがちですが、本作であれば属性付与で大ダメージを与えられます。雑に攻撃を当てず、あえて属性ストックをキープし続けるのがコツ。
攻撃順によってダメージも数倍変わるため、やり直し機能と相性も抜群。多少複雑であるが故に「してやった感」を味わえるのも本作ならではかなと思います。
固有ギミック豊富な6名のキャラクターで特化型ビルドも捗る

ここで操作キャラについて触れておきます。
初期から使えるキャラクターは「農夫」「シーフ」「ハンター」の3体。各属性のカードはもちろん、固有カードを持っているので獲得したカードによって立ち回りも変わってきます。
農夫は自傷ダメージを背負って大ダメージを与えたり、体力強化や自己回復によってタンク役にもなれるキャラクター。後述するシーフの水属性コンボを絡めると、大抵の敵を超火力で葬れます。


シーフはマナ回収(カードを使うためのエネルギー)やドローソース、連続攻撃を得意とするキャラクター。手数の多さとサポート能力が光るため、どんなキャラと組んでも力を発揮してくれます。


ハンターは遠距離攻撃や障害物の設置など、相手の動きを制限しながら高火力を叩き出せるキャラクター。手札の位置によって能力が変わる精密カードなど、扱い方はテクニカルですが高ダメージを期待できます。


属性付与による独特の立ち回りだけかと思いきや、各キャラクターが固有能力を持っているため動かし方のレパートリーも豊富。三すくみを活かしつつ、どこか別軸で火力を担保するのが肝といえますね。
条件を満たすと新キャラもアンロックされ、専用構築を思わせるピーキーな戦略も可能。筆者はダンサーというキャラがお気に入りで、相手を毒まみれにしたり、魅了によって強制移動させて歩行ダメージを与える戦法が楽しかったです。



新カードは「輪廻の円盤」と呼ばれるチャレンジモードによってアンロックされ、専用ギミックのチュートリアルにもなっています。基本的な使い方を説明してくれるので、手放しにならず良心的。
輪廻の円盤は任意のタイミングで挑戦できるため、知らぬ間にカードプールが広がって使い方が分からないといった事故防止に一役買っている印象。新カードの使い方を学びながらも、拡張性の弊害を回避しており上手い仕組みだなと感じました。

ちなみに、公式の攻略情報も用意されており、詰まったときのヒントも置かれているので安心してください。
独自の三すくみ要素と固有ギミックを巻き戻し機能で包んだ良作デッキ構築SRPGローグライク

無制限の巻き戻し機能について賛否があるのも頷けますが、一手変わるだけでダメージに雲泥の差が生まれるので筆者は肯定派です。逆に割り切って詰将棋として楽しむイメージ。慣れてきたらやり直しの効かない戦闘を楽しめばOK。
とはいえ、巻き戻し機能を使うとでドローカードを先読みできるため、ランダム性が死ぬという側面も否めません。ここは好みですが、使える武器が毎回変化する点で揺らぎは生まれているので、単純作業のような印象は受けませんでした。
楽しみ方や感じ方に個人差はあるとして、緊張感のあるSRPGバトルと、やり直しの効くシミュレーションのどちらも楽しめるのはお得だなと思います。筆者はライト勢なので、このくらい融通が利いてくれた方が嬉しい。

文中でやり直し機能を「補助輪」と表現しましたが、自力で走れるようになるまでは使っても良いと考えています。邪魔になったら取れば良いだけですし、堂々と使える環境が整っているのはありがたいですね。
各キャラクターの立ち回りも専用構築があって面白いですし、属性に囚われずパーティを組める自由度も嬉しいところ。三すくみを意識した戦闘バランス&専用ムーブで独自性も感じさせる仕上がりでした。
SRPGローグライクに慣れている方は独自性を、逆に不慣れな方はやり直し機能を使って王道的な楽しみ方を。記事を見て気になった方はぜひ遊んでみてください。
〈詳細情報〉

| ゲーム名 | Re:Night ― 終わらぬ夜 |
| ジャンル | SRPGローグライク |
| ストア価格 | 2,200円 →発売記念セールで1,980円 ※セール期間:8月5日 12:00 ~ 8月19日 2:00 |
| リリース日 | 2026年8月5日 |