団地生活をテーマにしたGBA風ドット絵アドベンチャー『Danchi Days』の体験版リリースが発表されました。親にバレないよう布団に潜り込み、ゲーム機の僅かな光で画面に齧りついていた幼少期を思い出しちゃいますね(筆者は平成生まれ)。
御縁があって『メディア向け体験版先行プレイ権』を頂いたので、Danchi Daysについて紹介記事を書かせて頂く運びになりました。懐かしさを感じるゲーム性はもちろん、小さい頃に感じた瑞々しい感性が詰まった世界観にも触れるのでゆるりとご覧ください。
認知症のお婆ちゃんを救うカギは団地の夏祭り?

とある日、主人公『ホシノ』ちゃんの住んでいる団地に落雷が発生。翌日に団地の案内版が破損していることに気づいたホシノは、お婆ちゃんと友達の『リオ』くんと一緒に散らばった地図の欠片を集めることに。
お婆ちゃんは「注意深く見れば欠片が見つかるかも!」と助言を与えたり、「五感で感じることで思いもよらない発見をすることができるのさ!」と目を輝かせながら教えてくれます。こういう大人に私はなりたい。

そこから7年後、お婆ちゃんが認知症になってしまいます。見るからに元気もなくなって感性の達人と呼ばれた頃とは別人に。ホシノちゃんから『四葉のクローバー』を貰っても気持ちは晴れないようです。
仲良しだったリオ君もそっけなく、どうせ治らないと諦めている様子。態度も言動もトゲトゲしてるので、きっと思春期なんでしょう。当然ホシノちゃんもガチギレ状態で家に帰ってしまいます。

帰宅するとお父さんから荷物の整理中に見つかった『夏祭りのチラシ』を見せられます。どうやら7年の間にホシノ一家は引っ越していたらしく、最近になって戻ってきたとのこと。もしかすると、リオ君が冷たいのはそのせいかも知れませんね(なんとなくの勘です)。
なんてことない家族の会話と思いきや、夏祭り開催のチラシを見たお婆ちゃんが「夏祭り…」と呟きます。昏睡状態の患者が目を醒ましたかのようにホシノちゃんは喜び、よっしゃ!一肌脱いだるわいと夏祭り復活に奮闘することになります。

大まかなストーリーはそんな感じ。次にゲーム性についても触れていこうかなと思います。
五感を使ったミニゲームで参加者を集める

お婆ちゃんのために夏祭りを開くことを誓ったホシノちゃんですが、住民が集まらないことには始まりません。どうしようかと困っていると、お父さんに「給水塔には団地の神様がいるからお供えしてきなさい」と教えてもらいます。なんで給水塔???
早速向かった給水塔で出会った団地の神様『モロキュウ』と意気投合し、「人を集めたいならチラシ配りでござる!」と打診されて奔走することに。団地内を走り回ってチラシを配るものの、理由を付けて断る人もいて一筋縄ではいかない様子。
そこで活躍するのがお婆ちゃんから教わった『五感』。五感を使ったミニゲームで住民とコミュニケーションを取ると、悩みが解決してお祭りの参加を表明してくれます。下記の画像みたいな感じですね。


例えば、竹ぼうきで掃除している「タケじい」に近づくと『ほうきで掃く音』を感じ取るミニゲームが発生。軽やかな音色にうっとりしていると、「お若いのによく分かってらっしゃる!」と会話が発生して祭りに参加してくれます。
竹ぼうきに限らず全編を通じて、大人になってから感じなくなった感覚を盛り込んでいるのが印象的でした。テキストを眺めているだけでもノスタルジックな気分に浸れるので、ゲーム性だけじゃないよってことだけは伝えさせてください。
ほかにも互いのHPを行き来するネット文化が残っていたり、交代制で地域活動するコミュニティがあったり、小さい頃を思い出すような内容でした。体験版では癖強の住民を13人集めるまでプレイできるのでピンと来た方は是非遊んでみて下さいませ。
『Danchi Days』のストアリンク
https://store.steampowered.com/app/3312850/Danchi_Days_Demo/