おもな登場人物

『ハッチ』この物語における主人公。ちょっとがさつでお口が悪い。ライフルと大砲をもって砂漠をさまよい街を目指す。

『テイア』この物語におけるヒロイン。ちょっとドジで心が優しい。ハッチの親友でこの度「英雄」に選ばれた。

『異邦人』この物語における異物。ちょっと異質で恩を売りたがる。砂漠の中でハッチに出会い、等価交換を持ちかける。
概要
q.u.q.は砂漠をさまようちょっとがさつな少女を描いたシュールなビジュアルノベルゲームです。Steamの目を引くTOP画が印象に残っている方も多いのではないでしょうか。でもそれと同じぐらい音楽も素敵です。まずイヤホンをつけて、ミュートを解除して…
これで刺さったら買い確定。ストアページを用意したので速攻買いましょう。お買い上げありがとうございます。
この先は、このゲームがぶっ刺さって10時間プレイ(平均プレイ時間は1.5時間)した私が、このゲームの好きな部分について語っていきます。
HARF-WAY コマーシャル

音楽ってステキ!
ゲーム制作者様(motijan様)がボカロPでいらっしゃることもあり、どのBGMも超絶素敵です。イヤホンが外せません。ヘッドホンでも効果はバツグンです。サウンドトラックを買うとSEなしの音楽が聞けますし、作者様のちょっとした作曲小噺メモが見れます!
もともと私は異国情緒豊かな曲(語彙力)が大好きなので、どの曲もぶっ刺さりますがやっぱりOPとEDは格別です。EDの歌詞も良い。ほうら、サントラを買いたくなってきたでしょう?と言いたいところですが、なんとEDはYouTubeで公開されています!すごい!
BGM流しっぱなしで作業するのもテンション上がっておすすめです。なおこの文章はMain themeを聞きながら書いています。(と思ったけど結局サントラ一周してます)

キャラデザイン
このゲームのイラストは、すごく大きく分けると2つのタッチに分かれるんじゃないかなと考えています。
- 直線的でかくかくしたタッチ
→ハッチや蜃気楼 - 曲線が普通?に入った普通?のタッチ
→テイアや中庭の使徒

背景のスチルも、砂漠と街中ではやや違った描き方のように感じられます。絵の雰囲気だけで、なんとなくの不気味さ、チグハグさ、異様さが演出されていて良きです。
また人ならざるものたちの描写も面白い。迷路の使徒のキャラデザは何をモチーフにしたのでしょう?異邦人はロシア民謡のコシチェイからガチョウを持ってきたのでしょうが、果たしてバスタブはどこから?考えたらキリがありません。

ワードセンスっ!
ちょっとがさつなハッチのワードセンスが光ります。もちろん、制作者様の小気味良いテンポの原作ワードありきですが、それをうまく消化したnicolith様のお力があっての素敵な日本語化だなと思っています!ファンです!nicolith様はTwitterでいろんなインディーズゲームをおすすめツイートしてくださるので、Steamのウィッシュリストが潤います。やったね。
個人的に一番好きなのは、ハッチとボリスの掛け合いです。嗚呼、日本語って面白いなぁって再確認させてくれます。こんな語彙力が私も欲しい(未治療の厨二病を患っているため西尾維新とか大好きです)

ヨッパライ
シュルレアリスム!!!(閑話休題)

恩には恩を
ここからやっとストーリーについて話していきます。
- ハッチとテイアのいる街で蜃気楼が確認される
- 聖愚者が軍事倉庫で暴れる
- 父親を心配したハッチが軍事倉庫を訪れ、蜃気楼に汚染される
- テイアが英雄に選ばれる
- ハッチがテイアを殺害し、ハッチが隔離される
- ハッチがテイアの魂をついで、「空の崩壊を目指す」
という流れになっています。
空の崩壊を目指した皆様は、最初にどのエンドに辿り着いたでしょうか。
私は「恩には恩を(quid quo pro)」でした。
何かを恵まれたら何かを返す。それが砂漠の掟とハッチは言っています。しかし街でテイアと共にいたハッチにはそのような発言がなかったので砂漠の中で何かあったのかなと思いつつ、ハッチがいつから、どんなふうに、砂漠をさまよっていたのかと思うと謎は深まるばかりです。
また謎と言えば、エンディングによって回想シーンのスチルやセリフが違う点も挙げられます。あとでも述べますが、この工夫により同じシーンを見ているはずなのにどことなく感じられる異様さ、不可思議さがこのゲームの良いところですね。


すばらしい新世界を作るぐらいわがまま!
魔法の言葉「ママ」「命」「自我」の時、異邦人は3つの魂と3つの魔法の言葉を得て神になります。他のエンディングの時は1つの魂(ハッチ)のみでまかなっていたのに急に強欲になりましたね。神になった異邦人は「心」を知り「寂しさ」を覚えます。その新しい気持ちの狭間で揺れ動いた結果は、ハッチの死体に対する冒涜でした。そして作られた「優しい世界」にはハッチしかいません。ハッチがたくさんいます。寂しいというわりに、ハッチを個としてでなく人としてしか認識していません。神というにはあまりにも未熟で幼稚なコレは果たして何だったのでしょうか。
あぁ、ホントに。
ナ リ ソ コ ナ イ の
カ ミ サ マ が 作 る
ア イ の 世 界 は
ス テ キ !

次こそは……
生きたい。死にたい。生きていたくない?死んでしまいたい?
魔法の言葉とは一体なんなのでしょうか。使徒が問い、英雄が答える。つまり今回はハッチが英雄だったからあの3択であっただけで、テイアが英雄だったらまた違う魔法の言葉だったのかなぁと思うと面白いです。だからこそ「誤った」魔法の言葉は一体なんで誤ったんだろうなと不思議になります。
誤った魔法の言葉の組み合わせの場合、絶望峰の上でハッチはテイアの幻覚に自死を命じられます。魔法の言葉が、持ち主の意志の強さの表れ(意志が強いから蜃気楼に打ち勝てる)ということになるのでしょうか。


???
正解ってなんだろう。
おそらく「誰」にとってかで「正解」は変わるのだろうなと思います。
ハッチにとっての正解は「このくそったれな世界をぶっ壊す」ですし、テイアにとっては「英雄としてこの世界を救う」ことで自分の存在価値を見出すことですし。
迷路の使徒や、中庭の使徒、異邦人にとっても、正解という名の目標があったのでしょう。
私はこのゲームでのニューゲームは世界の巻き戻しではなく、元のデータは残したまま別の世界線での新しいロードではないかと考えています。
だからエンディングごとに回想シーンが少しずつ違って、どの世界でもハッチが皆が自分の正解を求めて足掻いた積み重ねを見ていくことになります。
だからどうかあなたの「正解」を探してみてくださいね。
きっと蜃気楼の中にありますから。

じゃあね!
今回は本当に好きに語らせていただいてありがとうございました。
このような機会を与えてくださったこうゆう×様にこの場を借りて感謝申し上げます。

また私事ながら、このゲームに関してはプレイ動画と考察動画をあげています!よければ見ていってくださいね!
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