【クリアの後で。】80年代PCゲーム風ハクスラダンジョンRPG『METRO QUESTERレビュー』

クリアしたゲームの余韻に浸りながらキャッチーなレビューをお届けする、クリアの後で。

第12回は漫画家・萩原一至氏が世界観を構築し、加藤ヒロノリ氏がゲームデザインを担当した80年代PCゲーム風ハクスラRPG『METRO QUESTER(メトロクエスタ―)』です!

ダンジョン:限られたリソースでマップを探索する中毒性の高い作業感

ファミコンともまた違う昔のPCならではの配色やレイアウト

本作のグラフィックは1980年代PCゲーム風を謳っており、ダンジョンも2Dの見下ろし視点でシンプルな印象。ダンジョン画面はとりわけ簡素ですが、探索の楽しさは十二分にあるのでそこはご安心ください。

また今作の特徴として、ダンジョンを探索時に『浄化燃料』と『食料』が必要となり、それが無くなると探索できなくなります。特に浄化燃料は移動や戦闘後の回復、スキル使用時の資源(MPの役目)など、多岐にわたるので非常に大切です。

これらの資源を適切に管理し、一歩一歩マップを埋める作業にダンジョン探索の醍醐味を感じました。

fis
ボスを倒さないとレベル上限が上がらないので、そこも上手く行動制限かけているなぁと思いました

バトル要素:アクションコンボで敵を一掃せよ

スキルの発生順やダメージが表示されるため行動予測しやすい

戦闘は1キャラにつき最大3回まで行動可能。バフを掛けてから攻撃したり、ヘイト値を上げてから防御したりと戦略性の高いバトルが楽しめます。

効果の大きい行動はコストが重く連発できないため、状況によってスキルを使い分けることが重要。攻撃や回復は対象は選べず、行動を決めたら後は自動で行動するため好みは分かれそうです。

ゲームスピードを最大値である3倍まで引き上げ、スキルが上手く噛み合った際に敵を瞬殺する様子はまさに爽快の一言。グラフィックはリッチとは言えませんが、バフや行動順などが分かりやすく表示されており好印象です。

fis
個人的にはFF12のガンビットに少し似てるなぁと思いました

トレジャーハント:レア度の高いアイテムを求め何度も潜りたくなる

バール等についている『開錠スキル』はトレハンに必要不可欠

トレジャーは敵を倒した時のドロップ品や、ダンジョン内にある金庫から入手できます。最高レア度は★5となっており、高いほど優秀なスキルが使用可能です。

金庫は一度拠点に戻ると復活するので、お目当てのアイテムが見つかるまで何度も潜りたくなります。レア度の高いトレジャーが入った金庫は開けるのが難しいので、鍵開けの得意なクラスの出番。

また獲得した武器防具が重複した場合、武器改造や分解して資源にして無駄にならないのもグッドです。

fis
トレハンに夢中になるあまり、食料集めを忘れがちになるので注意

キャラクター:個性豊かなキャラクターだがカスタム性はほぼ無い

可愛いキャラクターなのだが、明らかに萩原一至氏のデザインではない

今作のクラスはお巡りさんや和尚など個性的なキャラクターが揃っており、キャラクターグラフィックは24種類も用意。多くのダンジョンRPGは、自分の好きなパーティを編成しダンジョンに挑戦するのですが、本作は名前もクラスも決められた5人でスタートします。

個人的には、限られた会話や文献で世界観を想像し、自分を投影したキャラクターで探索するのがRPGの面白さだと思っています。私はそういったロールプレイを大事にするタイプなので、欲を言えばキャラクタークリエイト機能が欲しかったです。

また、グラフィックは萩原一至氏が全て担当していると思っていましたが、一部デザインは別のイラストレーターが担当しており、統一感が失われていたのも少し残念。

fis
クリエイトはともかく、名前くらいは変えさせてほしかったです

総評:古き良きダンジョンRPGへの情熱を感じる一本

本作は80年代PCゲームを遊んだ事がある方に「あの時のワクワクをもう一度」という想いを込めて制作されています。

私はファミコン世代なので、どちらかというと刺さる世代なのですが、刺さらない方でも十分楽しめるだけの魅力があります。

ヒリヒリとしたダンジョン探索、やめられないハクスラ、奥深くテンポの良い戦闘。グラフィックだけで敬遠するにはもったいない作品です。

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