【メグとばけもの 感想】忘れた頃に遊んでも、また泣ける気がするアドベンチャーRPG

絶対、泣きますよ。

ホントに魅せ方が丁寧で、伏線もこっそり忍ばせてあって、見せ場となる土台作りがもう……。

有無を言わさず触って欲しいのですが、今作のことを全く知らない人用に紹介記事を書きました。

ネタバレは一切ないので、買おうか悩んでいる人は覗いてみてください。

最強のロイと最弱のメグ

「メグとばけもの」は、お母さんとはぐれた迷子の女の子『メグ』と、力自慢のばけもの『ロイ』が魔界を冒険するアドベンチャーRPGです。

とある理由から、メグを泣かせてしまうと世界が崩壊するため、少女を怖がらせないように守りながら進める戦闘システムが目玉となっています。

少女が泣くと世界が崩壊……?

ちょいメモ

戦闘ダメージは「ロイ」が攻撃を肩代わりしてくれるものの、魔物の攻撃にビックリしたり、恐怖を感じると「メグ」の心がダメージを受けてしまいゲームオーバーに。

  • ロイ→体力
  • メグ→心(精神力)

二つのHPを用意することで、少女を守りながら戦う部分をゲームに落とし込んでいる。工夫次第でこんなことも出来るのかと感心した。

頑丈なロイはHPが99,999に設定されており、そんじゃそこらの敵には100%負けません。しかし、横に連れているメグちゃんとなると話は別。

敵からの攻撃で驚くたびに心がダメージを受け、HPが0になると大泣きして世界が崩壊。強制的にゲームオーバーになります。

こうゆう
こうゆう

ばけものである「ロイ」は強いけど、少女である「メグ」を怖がらせないで戦う必要が出てくる訳です!

残念なことに、RPGでHPが減った時に役立つ「きず薬」や「ポーション」など、傷を癒すアイテムを使っても心は回復しません。

そこで登場するのが「おもちゃ」です。

泣きそうなときはおもちゃで復活!

おもちゃでメグを楽しませると元気を取り戻し、HPが回復する仕様となっています。おもわず、なるほどなぁ~っと唸りました。

こうゆう
こうゆう

泣きそうな子供に「ポーション」を使っても意味ないですよね……(笑)

ゲームのご都合ファンタジーとかじゃなくて、ホントに子供を守りながら戦うんだなって感じました。

今作の戦闘はすべてイベント戦になっているため、レベリングなどの作業は一切不要。一本道をひたすら進むため、ストーリー分岐に悩む必要もありません。

イベント戦とは?

決められた手順を踏むことで終了する戦闘イベント。

レベルや装備を整えなくても戦闘に勝てる仕組みとなっており、物語の雰囲気を演出するために用いられることも多い。

絶対に負ける戦闘のことを「負けイベント」と表記することもある。

こうゆう
こうゆう

イベント戦を消化試合と捉える人も多いけど、メグとばけものはイベント戦への愛情や作り込みが凄まじい……

個人的に、今作の一番好きな部分は戦闘描写と考えていて、アドベンチャーゲームとしての根っこを支えているように感じました。

もう少し深掘りしながら紹介しようと思います(ネタバレは無いよ!笑)

イベント戦の”ロールプレイ”こそ今作の醍醐味

プレイヤーが画面を見つめるだけじゃなく、コントローラーを通じてメグを守るからこそ、感情移入して涙がこぼれる。

イベント戦は蛇足と感じる人もいるかもしれませんが、物語に共感するための大切な基盤だったりするのです。

紳士的かつ強敵の『グスタフ』
こうゆう
こうゆう

イベント戦はレベリングしなくても、ボタンを押すだけで終了します。

でも、ちゃんとヒヤヒヤするんです。

「あと一発耐えられるか…」「ここで回復しないと次の攻撃がヤバい!」「このタイミングで…まさか…!」とか。

RPGの楽しい部分を引き出しつつ、ゲームを盛り上げている”ロールプレイ”の部分こそ、わたしが一番推したいポイントなんです!(早口)

感動する話を見聞きすれば泣くこともある。でもそれは、感極まるほど共感できればの話。

今作の一本道で単調にも思える物語には、メグが泣かないように守るロイの姿を筆頭に、感動の伏線が張り巡らされています。

今作のメインキャラクターは「ロイ」と「メグ」だけではありません。

  • 生まれたときから一緒にいる相棒の『ゴラン』
  • 魔界に住んでいる唯一の人間『ポール』
  • 魔界の秩序を守っている『評議会』

登場人物がそれぞれ重要な役目を持っており、王道で難しすぎない展開が待ち受けています。

ネタバレになるので深く語りませんが、特徴的な戦闘システムを取り入れたからこそ、感動するシーンも用意されていました。

個人的な感想ですが、ゲームとして物語を魅せる技術はトップクラスだと思います。

こうゆう
こうゆう

あぁー好きぃぃ~って絶対なりますよ~(笑)

このシステムでメグちゃんを守ってきたからこそ泣けるし、逆にこのシステムじゃないきゃ成立しないともいえるのです……

気になるでしょ?

やりな~泣けるぞ~(´;ω;`)ウゥゥ

BGMも挿入歌も良いなんて隙がなさ過ぎる……

ストーリーやゲームデザインの良さに触れたので、次に紹介する部分は音楽です。今作はゲーム場面に寄り添ったBGMが用意されており、プレイヤーを理性と感性の両方から泣かせにきています。

ゲームデザインとは?

アイデアをゲームの中で設計(デザイン)して落とし込むこと。

簡潔にいえば、やりたいことをゲーム内で表現するスキル。

今作で例えるならば「バケモノが少女を守る」戦闘システムの部分など、プレイヤーが違和感なく体験できる工夫を指しています。

開発者が意図した狙いをプレイヤーが経験できるか左右する部分であり、ゲーム作りにおいて根幹を担う部分ともいえるでしょう。

話しが逸れましたが、ここで製作者の「OdenCat」さんがYouTubeに投稿したこちらの動画をご覧ください。

感動的なシーンで、この挿入歌が聴こえてきたら、きっと心がざわつくはずです。

こうゆう
こうゆう

どこか儚くて、キレイな歌声ですよね……

ゲーム中に聴くと、鼓膜と涙腺が繋がっているかのように泣けますよ……(笑)

盛り上がる戦闘では己を鼓舞するBGMが鳴り、悲しい場面には祈りのような美しい挿入歌が流れる。

音楽のことは詳しくありませんが、真剣に音作りと向き合っている姿勢も伝わってきます。

音楽を担当している作曲家の「裏谷 玲央」さんは、大手企業「カプコン」に勤めていた実力をお持ちのようで、開発チームの皆様が掛ける音楽への情熱は凄まじいものだと感じました。

本記事での執筆に伴い、裏谷様のブログを参照させて頂きました。

詳しく知りたい方は下記のリンクを参照ください。

作曲家人生論

こうゆう
こうゆう

何度聞いても、あのシーンを思い出して泣けるぅ…

BGMで場面の受け取り方が変わることもあるし、ゲームの個性を出す上でも大事なんだなって思いました。

もう思い出せない、誰かの優しさを思い出させてくれる作品

今作をザックリまとめるとこんな感じです。

  • 期待を裏切らず泣けるドット絵アドベンチャーRPG
  • 少女を守るからこそ生まれる名シーンがある
  • BGMや挿入歌も妥協ナシ!

「メグとばけものを」遊んだ後、ちょっとだけ優しい気持ちになりました。

劇的な最後を求めている人は合わないかもしれませんが、買っても損はしないと思います。

エンディング分岐もないので、最後まで一直線に走り切れます。

自分は製作者ではありませんが、この記事がなんらかの理由となって今作を手に取り、1人でも多くの人が楽しんでくれると嬉しいです。

こうゆう
こうゆう

switchでも発売してるので、ぜひ遊んでみてください!

↓はストアへのリンクです!

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