今回は童話『星の王子さま』を題材とした『Shiki』について、未プレイの方でも楽しめるように書いていきます。
Shikiってどんなゲーム?
Shikiは、星の王子さまをオマージュして作られた2.5Dのアドベンチャーゲームです。
星の王子さまのキャラクターやエピソード、名言たちがあちこちにちりばめられており、心動かされるゲームでした。
先に小説を読むも良し、ゲームをしてから小説を読み直すも良し、なんならサンドイッチしても良い。
Shikiってどんなシナリオ?
ひとまわりするのに5分もかからない、そんな小さな星の新しい管理人としてキツネに連れてこられた主人公。前管理人である『ギアード』に、管理人としての仕事を習っていきます。
天気を変えて、季節を進め、星を生かす。仕事を学びながら、主人公はいろんなイベントを経て今まで逃げ続けてきた自分と向かい合っていきます。
Shikiのキャラクター紹介
主人公
この物語の主人公。とある理由から人と関わりたくない塞ぎ込み、1人で生きていける星の管理人としてキツネに連れてこられた。前管理人のギアードのテンションにややついていけない。
『ギアード』に名前を聞かれた時に答えなかったため「新人」と呼ばれる。リンゴについて詳しい。
ギアード
この星の前の管理人。前々管理人に託されて星の管理人となった。主人公に対して甲斐甲斐しく管理人としての役割を教える。
今回星を離れることにしたため、次の管理人探しをキツネに頼んだ。思い入れのあるリンゴの木の世話を主人公に託す。
キツネ
この星に主人公を連れてきたキツネ。前々管理人の時からこの星と他の星を行き来している。
この星に息をし続けてもらうため、管理人を毎回探して連れてくる。
バラの花
前々管理人の代から星にいたバラの花。前管理人のギアードに対してはややつんけんな態度をとる。
もともと星の気候や季節は彼女が操作していたけれど…
今作の見どころ!
『星の王子さま』をリスペクトした物語
今回のShikiのモチーフとなったのは、フランス人の飛行士・小説家であるサン=テグジュペリの『星の王子さま』です。バラやキツネなど、小説からきたキャラクターたちがこのゲームでも登場します。
小説の中では、飛行機の操縦士である「ぼく」が不時着した砂漠で「王子さま」に出会います。いろいろな星を旅した王子さまの話を聞いて、「ぼく」は目にみえない大切なものに触れていく。
Shikiの主人公もまた、人との出会いや別れを経験し、『特別』について考えていくことになります。弱い自分と向き合って、責任を持つことの難しさを受け入れる姿に心惹かれることでしょう。
「独り」の意味を見つめなおす
「独りで生きたい」と、この星にやってきた主人公。
なのに、こんな小さな星でも、たくさんの出会いがあります。人は本当に、独りで生きていけるものなのでしょうか。
この世界にはたくさんの人がいます。全員と関わって生きていくことなんてできません。でも関わった人は、ただの「人」ではなく「知り合い」だったり「友人」だったりと、あなたにとっての『特別』になっていくのです。
原作、星の王子さまのキツネはこう告げています。
「君は忘れちゃいけない。君がなつかせたものには、永遠に責任を持つんだ。」
童謡 星の王子さまより引用
『特別』が増えていくのは、すごく素敵で、すこし怖いですよね。
でもそれは、特別がもたらしてくれる楽しさや悲しみが特別だからです。
私たちが生きてるうちに感じるこの気持ちは、特別がいるからだ。
そう思うと、悪くないなんて、思えたりしませんか?
締めの言葉
「一期一会」という言葉がありますね。
「一生に一度限りの機会」という意味が有名だとは思いますが、もう1つ「何度も会う機会がある人に対しても、これが最後かもしれないと考え、その時を大切にすべき」という意味もあるのです。