普段はゲーム紹介記事を読まない、といったら怒れそうだけど事実だ。でも一度だけ感銘を受けたことがあって、自分の文章は間違いなくアレから影響を受けている。数年経ったいまでもそれは変わらない。
残念ながら現在はサイトが閉鎖して読めなくなってしまったけど、いままで読んできた記事でアレが一番面白かったと断言できる。願わくばもう一度読みたいし是非とも読ませたい。
その方は自身のnoteで紹介記事はもちろん書き方講座をちょこちょこシェアしていて、これまた独創的な切り口と軽妙な読み口で読んでるこちらの目がサンバを踊ってしまうような文章だった。
過去にはハガキ職人としてファミ通に出没したり、大喜利企画にも積極的に参加していたそうで、言葉に関する感性はそこで培ったとのこと。ウエイトの乗った口語の数々にも納得がいく。
こんな文章を書きてぇなーと思い続けて早数年、頭の片隅からもぽっくり消えていたけど急に里帰りしてきた。人間は考える葦であり、忘れる生き物である。
メディアを運営してからというもの、面白い文章というものをより意識するようになった。人によって答えが違うものを考え続け、自分なりの結論を出す。まぁまぁ難しいことだ。
そもそも、人よりも面白いのベクトルがズレている自負がある。沈黙以外の正解がない場面で一人含み笑いをしたり、皆が首を傾げて去っていくなか顔を突っ込んだり、王道から遠い人生を送ってきた。
最初こそ逆張り男の烙印を見て不貞腐れていたけど、変わったものをホイホイ面白がれる才能があるのではとようやく気づいた。ついでに、こちらの方がなおさら厄介なことも知った。
変なものが好きなのは、未知だから。自分の頭にないものを面白がるのは自然なことだと思う。これは優劣がつくものでもないので、知らないものに興味を示さないことが悪とかではない。
この手の面白さは初速が早い。人の興味にタッチするまでの距離が短く、瞬く間に訪れて去っていく。ニュース的な面白さで、「うわ!何それ知らない!面白そう!」といった趣がある。
そうではなく、既知の面白さを磨く必要がある。大切なのはこっち。こっちは本当に筆力が必要で小細工できない。知っていることなのに面白いが最上だといまだに信じている。
先ほど触れた神も日常に近い部分を面白く描ける方だった。もちろん、既知から未知を引き出すことも上手かったけど、過度に好奇心を揺らさない優しさがとても好きだった。
だからなんだよって話なんだけど、ふと思い出したから書いてみた。