2Lの水で大抵のことは解決する

金曜日から日曜日にかけて風邪を引きずっている。まじで治らん。30歳を越えると人間の免疫機能は死んでいくらしい。迫ってくる明確な老いと、全く進まない原稿が同時に襲ってきて失踪するべきか悩む。

いまは何やっても上手くいかないと開き直り、布団を干してAmazonプライムで『地獄楽』を一気見。極楽浄土と呼ばれる謎の島を舞台に、死んでも問題ないとされる死刑囚とお目付け役の打ち首執行人一門「山田浅ェ門」が、ペアを組んで不老不死の薬を探す作品。序盤から退場者続出でテンポの良いアニメだ。

くノ一に恋する山田浅ェ門の仙汰という眼鏡キャラが好き。刀なのにレイピアの如く突きで相手を倒すのも良きだし、ぽっちゃりしてて絵が得意なのも良きで癖。山田浅ェ門内の総合ランキングで5位を取っているのも堪らない。なんだかんだで見せ場もあるし、実は普通に強いみたいなモブキャラっぽい奴が一番尊い。

個人的に提唱している「見るものに困ったらUFOキャッチャーで見かけたアニメを見ろ理論」は正しかったんだと立証された。逆張りしないで色々なものに触れた方が人生は豊かになるのだ。何も手につかない時こそ、インプットのタイミングだと知る32歳の冬。気づくのが遅すぎる。現実はあまりにも残酷だ。

とはいえ、衰弱した身体で人気アニメを見たからといって元気になれるわけではない。どうにかして能動的に体調を戻し、何かしらのゲーム記事を書けるくらいに回復したいと考えた結果、2Lの水に辿り着いた。安くて、早くて、苦しくない。南アルプスでも良いし、奥秩父でも良い。狂ったようにラッパ飲みをする。

箱で買っておけば9本1,000円とかで買えるし、500mlジュースを買うよりもコスパも良い。金欠おじさんの強い味方だ。なんかよく分からないけどプラセボ効果で健康になった気分になれるし、お腹いっぱいになって空虚な満足感も得られるし、庶民の味方といっても差し支えない。シリカ水とかは買わないでいい。

相対性理論の夏の黄金比という曲に「コントレックスはこはこ買い」という歌詞があって、人の影響で昔は良く聞いてたな~なんてセンチメンタルな気分に。Amazonで値段を調べたら1.5L×12本で3,800円だった。そこそこ良いお水なんだなと知って、より一層にこの曲が好きになった。

水に健康効果があるのか怪しいと思っていたけど、実際に飲んでみると胃の不快感(一気に飲みすぎたのがいけない)と引き換えに手足の末端がぽかぽかしてくるのを感じる。きっと、一時的に血流が良くなったんだと思う。地獄楽を見ながら奥秩父の水をラッパ飲み。画面の先で死んだ人間から綺麗な花が咲いているのを見て自分も植物になった気分になる。

これで体調が良くなるんだと縋れるものであれば、水だろうがなんだろうが別になんでも良かったのかもしれない。大切なことは信じ込むことであって、2Lの水はいまの自分を騙すにあたって十分すぎる強度を持っている。信じる者は救われるし、誰も不幸にならないし、いまだけは「2Lの水で健康説」を盲目的に信仰しようではないか。いまは藁にも縋りたい。

明日は夜行バスに乗って取材に向かうので、それまでに少しでも回復することを祈る。マジで頼む。体調面もそうだけど、うまく取材できると良いな。ついでに観光も楽しめたら良いな。それとなくライターっぽい活動している自分を見るとちょっとだけ安心する。

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