Forever Timeプレゼンツ
大阪ゲームダンジョン特別企画


「深町なずな」
Forever Timeのヒロインであり、本作の主⼈公。
写真家になるために、写真の専⾨学校に通い始めた。
現在18歳。
『これは私が写真の専⾨学校に⼊学したばかりの時のお話』
⼤阪の難波にやってきた。学校の授業の⼀環として校外に出て写真を撮ることになったのだ。
撮る被写体は⾃由だが、『⼼を動かされたものを撮る』という決まりが課せられた。
そして次の⽇に、クラスのみんなでそれぞれが撮った写真を観ながら先⽣に批評してもらうところまでが授業の流れだ。
学校の⼦たちは「みんなで撮りに⾏こう!!」と何⼈かのグループになって写真を撮りに⾏くことになったみたいだ。私も友達に誘われたけど、断った。

「他の⼦が撮らない写真を撮ってやる!!!」
私は燃えていた。
授業とはいえ、プロとして活躍する先⽣に写真をみてもらいアドバイスがもらえるのだ。
それにクラスの⼦たちも私の写真を観るのだから、みんなの前で「どやっ」となる写真を私は撮りたい。
「ぐう〜」

「もぐもぐ」

「アメリカ村のたこ焼きうんま!」
⼤阪に住んでる友達の⼀⼈が⾔ってたのだ。
「なずなちゃん!アメリカ村にあるたこ焼き屋さんは、めちゃくちゃ美味しいから絶対⾷べたほうが良いよ!」
私はチーズが⼤⼤⼤⼤⼤好物だから、スライスチーズが丸々乗ったチーズたこせんにしようかとも悩んだ。
だかここはあえて⼈気No.1の『王道ソースマヨ味』を⾷べて、教えてくれた友達に味の感想を伝えるのが恩義だろうと思った。
今まで⾷べたことがない、とろけるような⾷感がやみつきになり、たこ焼きはすぐなくなった。

アメリカ村に来るのは初めてだった。
なんでアメリカ村というのかは分からない。
少し歩いていたら陽気な外国⼈が話しかけてきた。
どうやら、アパレルショップの店員をした外国⼈みたいで、私に「服を観ていかないか?」と⾔っているみたいだ。少し怪しかったが、私は服を観るのが好きだったので⼊ってるみることにした。
「オネエサンナニカサガシテル〜?」
「えーっと。帽⼦とか?」
「ボウシネ〜。チョトマテネ〜」

持ってきた帽⼦はオレンジとロゴが⽔⾊をした⾊の帽⼦だった。
帽子を鏡の前で私に被せてくれた。なんだかとてもしっくりきたのだ。
学校の授業中とはいえ、これは買うしかないと思った。
「この帽⼦いくらですか?」
「イチマンエン!!!」
「い・・・・・いちまんえん!?!?!?」
「コノボウシガ『カッテクレナイトサビシイ』トワタシ⼆イッテル」
この帽⼦はハリーポッターの組み分け帽⼦みたいにしゃべるのだろうか。
私はなんでもそうだが、⼀期⼀会を⼤事にするタイプの⼈間だ。
とてもとても悩んだが、私は道頓堀から⾶び降りる気持ちでこの帽⼦を買うことにした。
※良い⼦は絶対⾶び降りたらあかんで〜!!
こうして私が学校に⼊ってから始めたアルバイトの初めての給料はほとんど消えていってしまった。

この後、私は買ったばかりの帽⼦を被りながらも、被写体を探したがなかなか『⼼を動かされたもの』に出会うことは無かった。
今⽇⼼を動かされたものといったら、アメリカ村で⾷べたたこ焼きと帽⼦だ。
⼀応写真は撮ってあるから課題はクリアできてる。だが、このままだとクラスの⼦たちの前で私はたこ焼きの写真か、授業中なのに買い物した帽⼦の写真を晒し上げてしまうことになる。
「「なんて惨めなんだ」」
想像しただけで泣きそうになった。
こんなことになるなら、⼤阪に詳しい友達と⼀緒に⾏動していたほうが良かったかもしれない。思い付きで⾏動してしまう、私の計画性の無さを呪った。
そんな時だった。
さっきまで⽩⾊をしていた太陽が、時間の経過とともに⾊が変わり、町がオレンジと黄色に染められていた。
とてもとても美しくて、
「この⼀瞬を、残したい」
そう五感で感じ取った私は、思わずカメラを向けてシャッターを切っていた。

今⽇あった出来事がすべて肯定された気がした。
翌⽇、私が撮った写真を先⽣はこう評した。
「深町さんの撮った写真は、絵画の時代から好まれる時間帯を切り取った写真だ」
先⽣に⾔われたことが嬉しかったのと、私が今まさに勉強している『写真』が登場した時代に登場した印象派の画家のことを教えてくれたので、無知な私は印象派の画家について調べてみた。
印象派というのはそれまで記録として描いていた肖像画や写実的な絵が、「写真」の登場とともに衰退。そんな中で、⼈にしか描けない筆跡を残すタッチや、⽩⿊写真にはできない⾊彩豊かな表現に挑戦。屋外に出て今この瞬間の⼀瞬の光を永遠にすることに賭した新しい画家たちのこと。

クロード・モネの『印象―⽇の出』(1872年)
「無名会第⼀回展」という無名な画家達が⽴ち上がり初めて⾏われた展⽰会で展⽰されたモネの「印象―⽇の出」。
この絵画などを「印象だ。感じが出てる。」と評されたことがきっかけで印象派が⽣まれた。
展覧会が開かれた場所は画家から写真家に転⾝したナダールの写真館。
「印象派ってかっこいい」
もしかしたら、この先の未来で印象派の時代に写真が登場したように、写真にとって変わる『何か』がでてくるかもしれない。
その時、私は印象派と同じようなスピリットを持って写真を撮りたいし何かを表現したいと思った。
どんな時代でも「⼼を動かす光」を⼈はきっと追い求めるはずだ。
新しいことに挑戦しよう。

これからはじまる物語。

深町なずな⼤阪物語完
Forever Timeに続く!!