行こうと思えばいつでも行ける、ほどほどの距離に行きつけの喫茶店があります。
ほっとするお茶と店主お手製の甘さ控えめなお菓子を楽しみ、暖かな照明の店内から住宅街を眺める。それが自分にとって、かけがえのない時間になっている。
今回紹介する『けものティータイム』は、そんな心身を休める場である喫茶店を題材としたケモミミだらけの喫茶店シミュレーション。
特別にブレンドされたハーブティー、日替わりのお菓子、馴染みのお客さんとの会話。かわいらしい姉妹が開いた喫茶店に、ぴょこぴょこした耳がかわいいケモミミたちが、今を生きるために来店されます。
かわいい癒しにこだわりあり

『けものティータイム』はブレンドティーを淹れつつ、個性的なお客さんたちと交流するゲーム。
かわいらしく魅力的なキャラクターには皆、当たり前のように動物の耳が生えています。
ネコのように馴染みのある動物から、ユニコーンのように幻想的な生き物まで、かわいい耳が生えた彼らのことを「ケモミミ」と呼びます。
人間とは違って穏やかな時間を好むケモミミたちは、ケモミミだけで協力し合い暮らすようになりました。

物語冒頭、ゲームの舞台である「喫茶K」がケモミミたちの暮らす片田舎「ラペット」でオープンを迎えます。人間の姉とケモミミの妹が2人で経営する期間限定の喫茶店です。
画像の左上で目を回しているのが姉の「タルト」。おっちょこちょいなところはありますが、妹思いの優しい店長。
そんなタルトを支えるのはネコの耳と尻尾が生えた妹の「マカロン」。しっかり者で、パティシエとしてお菓子作りを担当しています。
2人はとても仲が良く、特にタルトの妹への溺愛ぶりが眩しいです。

ちなみにこのゲームを遊ぶ時は、ヘッドフォンで音声を聞くのがオススメ。
キャラクターが慌てる時の「あわあわ」、ティーポットにお湯を注ぐ時の「チョロチョロ」といったオノマトペはキャラクターの音声でも流れます。
それもASMR(バイノーラル)で録音されているので、ヘッドフォンで聞くと、まるで耳元で囁かれているようで耳がくすぐったい。
実際に喫茶店を訪れているかのような臨場感に、優しいキャラクターの声がとても癒されます。
音声や効果音だけではありません。来店したお客さんによってBGMが変化するので、そこにもぜひ耳を傾けてみてください。
お客さんに合わせたブレンドティー作成

「喫茶K」にやってくるお客さんは様々。
ユニコーンのような角や耳、尻尾を生やしているのはマシュさん。上品な話し方が素敵で、「お日柄の良い日」には必ず来店します。どうやら、香りの高いお茶が好みのようです。
本作に登場するキャラクターにはそれぞれ好みがあり、会話を通じて好き嫌いや体調などを聞き出してからブレンドティーを作成します。
ハーブにはどんな体調不良に効くかが記載されていますし、画面右上の「CHARACTER」からお客さんの情報を見ることも可能です。
一度作成したレシピは名前を付けて残しておけるので、「いつもの」と頼まれた時に大変便利。とはいえ注文に沿わないブレンドになっても怒られたりしないので、落ち着いてブレンドティーを提供しましょう。

しかし開店し始めは、お茶やハーブの種類がとても少ない。このままではお客さんの要望に応えることは難しいですね。
そこを手助けしてくれるのがオオカミの耳が生えた行商「キッシュ」。

彼女は最近「ラペット」にやってきた新顔で、姉妹のはからいにより居候となりました。そのお礼として、1日1つ食材やアイテムなどをプレゼントしてくれます。お茶やハーブの種類が増えれば、お客さんの要望に応えやすくなりますからね、本当に助かる。
他にも牧場経営しているケモミミが仕入れに来てくれるので、そこで食材を購入すれば作成できるお菓子の種類を増やすことも。お客さんの食べたいものが分かっていれば、その人好みの食事を提供できますね。
かわいいケモミミたち

喫茶Kのある「ラペット」では、住民たちが互いに支えあって生きている様子が垣間見れます。
それぞれには役割があり、様々な事情を抱えています。それらを踏まえたり察したりした上で、お客さんとどのような会話をするのかはプレイヤー次第。
触れない方が良いとされている話題に触れるか、触れずにそっとしておくか。きっと正解はありません。
作中で「ケモミミは不器用」という言葉がよく登場します。その不器用さに口を出したくなる、でもそれは誰かにとっての正解なのかもしれない。
ぜひケモミミたちに寄り添って、自分がどう感じるかを確かめてみてください。お茶を淹れて、喫茶店を充実させて、住民と交流して、時に選択に迷って。それがラペットの喫茶店としての役割だと信じて、今日もお茶に加えるハーブを迷いましょう。
HARF-WAY コマーシャル
絵を一切使わずに文字だけで作られたテキストADV『文字遊戯』。様変わりした世界観が目玉と思いきや物語は思わぬ方向に進み、プレイヤーは言葉に干渉しながら世界を書き換えて真実と向き合うことになる。

今を生きる切なさ

ところでSteamのストアページでは「カワイイだけではありません。」の注意文が掲載されています。
こちらはホラー表現がある、というわけではないので安心してください。Steamに体験版もありますので、注意文の理由を知りたい方は体験版を遊んでみることをオススメします。
タルトたちは今を生きていて、時に切ない思いをすることもあります。
誰かを思いやる故に嘘をついたりするし、誰かを傷つけると分かっていても正直な気持ちを言わなくちゃいけないこともある。
店員もお客さんも、人間もケモミミも、それぞれの関係に悩んだりして優しい嘘をつく。彼女たちの生き様を見守っているとその切なさに涙が出てきます。それは後悔によるものではなく、彼女たちの選択や思いに涙腺が反応するものです。
このカワイイだけではない作品は、切なさをかわいいで包んだとても優しい作品です。
ずっと笑顔で幸せに
自分はアッサムティーが好きです。
主人公の妹マカロンと同じ。気が合うね。
特に行きつけの喫茶店で飲むアッサムティーが特別美味しく感じます。店主の人柄が良くて居心地が良く、友達と一緒だとお茶もお菓子もさらに美味しくてほっこりする。
「喫茶K」のお客さんも、きっと同じ気持ちだと思います。
かわいく愛想の良い店員さん。好みの茶葉に不調に効くハーブや隠し味が入ったブレンドティー。手作りのお菓子。顔馴染みの常連と軽く会話を交わす。お客さんはきっと癒しを求めてこの喫茶店を訪れているのではないでしょうか。
今を生きるためにちょっと休憩、ずっと笑顔で幸せでいられるように。
まだまだ寒い日が続きます。
暖かくした部屋で、かわいくてちょっと切ない喫茶店の経営はいかがでしょうか。
〈詳細情報〉
| ゲーム名 | けものティータイム |
| ジャンル | 喫茶店経営ADV |
| ストア価格 | 1,700円 |
| リリース日 | 2025年9月3日 |
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煙草を軸に交差する、ふたつの恋の物語。
無料で、どなたでも。スマホで、PCで、どこでも。
まるで文庫本のような、縦書きビジュアルノベル。
寂しさにも、熱がある。
『Keep Only One Loneliness』

