なんだかんだで定着しつつあるG-MODEさんの連載コラム第4弾。今回は待ちに待った王道RPG『フライハイトクラウディア』を紹介します。大作の名に相応しいボリュームで筆者のクリア時間は10時間弱でした。
「敵国の住民を皆殺しにしろ」との命令に意を反した主人公「レイナス」。偶然通りかかった商船に拾われるシーンから物語が動き出し、王道ド真ん中で最後まで熱い作品です。「まだまだ続きます!」的な感じで終わったのでコンプリートボックス(全4作セット)も買っちゃいました。
本記事では、ゲーム紹介のほかに開発者様への貴重なインタビューも掲載しています。作品を知らない方はもちろんのこと、知っている方は当時を懐かしみながらのんびりとご覧ください。
では本文へと参りましょう。

※本コラムは株式会社G-MODE(ジー・モード)様の協力の元、フィーチャーフォン(折りたたみ携帯)アプリを復刻する『G-MODEアーカイブス』の紹介コラムを掲載するタイアップ企画です。
王道ど真ん中で期待を裏切らない絆のRPG

『フライハイトクラウディア』は、ガラケーで遊べる大作RPGとして名を挙げた王道一直線のRPGです。当時はサクッと遊べる作品が主流のなか、骨太な遊び心地で一際輝いていた印象を持っています。
王国の暴挙に反乱した結果、国を追われる身になった主人公「レイナス」。意思を失ったように襲い掛かる旧友。突如として現れたエアゲートの影響で湧き出す魔物。異変を調査する内に黒幕の正体が明らかに……。

どうでしょう、この圧倒的な王道感。今作のテーマである『絆』もシナリオに練りこまれており、訓練生からの戦友「ロナード」との友情溢れるシーンも。とある理由で彼と一騎打ちする場面では、仲間に「手を出すな!」と宣言して剣を交えます。
ほかにも女好きの傭兵「ハント」や、淑やかな魔術師「ヴァイス」など、コレだよコレとニヤけたくなる仲間も登場。複雑な設定なんて不必要なんです。仲間にしたいキャラでパーティが埋まるだけで満たされるものなんだなと思ったりしてます。



昔ながらの王道RPGに味気なさを覚える人もいるかもしれませんが、20年以上前の作品でも胸は熱くなるんだなと感じて嬉しかったです。ダンジョンの回復ポイントの前でうろちょろしてレベリングする流れは、今も昔も変わらないワクワク感を与えてくれました。

個人的に好きだった場面は、帝国の上官だった「ドモラ」との戦闘後に訪れる「お前達は○○を追え!」のシーン。あれ嫌いな人は居ないと思うのでマジで見て欲しい。遊んだことのある人は頑張って思い出して欲しい。もちろん覚えてますよね????
高速戦闘&オート操作で適正レベルを大幅更新

G-MODEさんホントごめんなさい発言なんですが、「今からガラケーのRPGを遊ぶのってどうなん?」と思っていました。当時の手触りを残して移植した結果、現代の遊び方とズレてしまうのではないかと。
しかし、これは全くの杞憂。実はG-MODEアーカイブスへの移植時、オート戦闘や速度調整等の機能が追加されています。のらりくらりと屍の山を築きつつ適正レベルを大幅に更新し、圧倒的な戦力差でねじ伏せる愉悦プレイも思いのまま。

古き良きRPGの超高頻度エンカウントを撥ね除け、ガツガツと戦闘が進んでいくのが痛快。当時のデータ容量の問題で淡白な戦闘にも感じますが、敵味方が入り乱れて同時に殴り合う姿に風情も感じられます。

戦闘頻度こそ高いものの、回復アイテムが高確率でドロップするのも嬉しいところ。ダンジョンは休憩地点も多く、素潜りしてレベリングしやすい環境が整備されているのも印象的でした。

行き止まりに見えて道が続いている隠し通路もあったりと、古のゲーマーが感涙するギミックも多め。「エアクレスト」と呼ばれる隠しアイテムも配置されており、マジでどこにあるのか分からない徹底振り。
サボらずレベルを上げれば戦えるものの、経験値稼ぎが甘いとボコられる戦闘バランスにも趣を感じます。「ここで修行してください!」と暗に告げられる場所もあるので、SFC世代の肌に馴染むRPGでした。
G-MODEさんへの質問タイム!
今回はフライハイトクラウディアの制作者『早貸 久敏様(現:株式会社アイディス 代表取締役社長)』にご協力を頂き、当時のエピソードについていくつか質問させて頂きました!
当初は1~3作目が一つの大きな物語になる予定でしたが、当時のガラケーの容量制限により断念し、1作目のラストまでを区切りとして制作しました。私の退社後、2・3作目は当時のプロデューサーが判断されたと思います。
3作目の完結後、「4を作ってほしい」とご依頼いただき、再び関わることになりました。
プログラム容量もスクラッチパッドも非常に限られており、仕様を少し加えるだけで即容量オーバー。あと1KB削らないと入らない状況が日常茶飯事でした。関数の再構成や変数名の短縮など、今では考えられないレベルの職人技で圧縮し続けていました。
一本道のストーリーだけでなく、隠しダンジョン・隠し通路・隠しモンスターといった探索要素を盛り込み、いつでもどこでも“本格的なRPG”を楽しめるようにしました。
当時の空気感や熱量を、そのまま感じてもらえたらと思います。
ガラケーという限られた舞台で、当時できる限りの表現と熱意を詰め込みました。
ぜひ4作目まで遊んでいただき、この世界の結末まで見届けてもらえたら嬉しいです。
HARF-WAY コマーシャル
絵を一切使わずに文字だけで作られたテキストADV『文字遊戯』。様変わりした世界観が目玉と思いきや物語は思わぬ方向に進み、プレイヤーは言葉に干渉しながら世界を書き換えて真実と向き合うことになる。

あの不便さ全てを愛おしく思う

原稿を書き終わってひと段落。仕事の合間を縫って隠しアイテムの捜索を始めた。記事に必要な訳ではない。なんというか、当時の空気を思い切り吸い込みたくなったからだと思う。
ちょっと歩いて敵と遭遇する昔ながらのエンカウント率。壁を抜ける隠し通路が多すぎるダンジョン。「秘密の通路があるらしい」とこぼす王国の兵士。その不便さ全てが愛おしくてコントローラーを握っている。
パーティメンバーに目をやる。いつの間にか70レベルを越えていた。ラスボスを倒したのが確か60レベル前後だったので、相当エンドコンテンツを満喫しているらしい。エアクレストは未だ見つからない。
G-MODEアーカイブス作品を紹介し始めてから5ヶ月が経つ。「当時を知っている人に楽しんでもらいたい」と走り出したものの、なんだかんだで自分が一番楽しんでいる気がする。ゲームの面白さは目新しさでは決まらないんだなとつくづく思った。
少ない容量やボタンの制限を考慮しつつ、どうやって遊び手を楽しませるか。時代背景や作り手の思いに触れながら当時のゲームを遊べるって、自分が思っている以上に有意義で貴重な経験なのかもしれない。
この記事を読んだ人が、フライハイトクラウディアを必ず遊ぶとは限りません。それでも、G-MODEさんが過去の名作をアーカイブス化している試みだけは、一人でも多くの人に伝わって欲しいんです。
筆者はiアプリ全盛期から外れている人間なので当時を思い出すことはできませんが、当時の空気感に触れることならできます。どうやら、なにも知らない無知な人間ならではの楽しみ方もあるっぽいんですよね。
ということで、今後も細々と書き続けるので引き続きよろしくお願い致します。
G-MODEアーカイブス公式サイト
フライハイトクラウディア